履歴書や面接で必要になる「志望動機」って面倒臭いですよね。「絶対にここで働きたいんだ」という気持ちで就活・転職活動できる人ならいいんですが・・。
大半の方は、そこまで応募企業に思い入れがあるわけではないと思います。
やりたい事じゃないけど・・やる気もそんなに無いけど・・でも仕事しなくちゃいけないから・・。
こういう気持ちの中で書かないといけない志望動機なので困ってしまう。では、どのように書けばいいのか僕自身の書き方をレクチャーしてみます。
「志望動機って何を書けばいいの?」と悩んで就活で苦しんだ僕だからこそ出した答えとも言えます。偉そうですがw
すぐに使える例文も最後にまとめているので、必要であればお使いくださいませ。
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志望動機に対する誤解
志望動機が書けない人は、総じて同じような心境になってるんですね。なぜなら、志望動機に対して理想を高く掲げ過ぎるから。誤解が多くなってるんですよ。
書けなくて困っている人は、例えば以下の2点などが普通に頭にあります。
- 志望動機で「やりたい事やヤル気」を主張しなければいけない
- 内容で説得力を感じさせなければいけない
こういう感じです。
当たらずとも遠からずとも・・という具合だと思いますが、こういった志望動機への誤解を解かないと書けるものも書けなくなります。
詳しく解説してみますね。
志望動機で「やりたい事やヤル気」を主張しなければいけない
まず志望動機欄だけで、やりたい事やヤル気を主張する必要はありません。確かに、会社に入ってから○○を頑張りたいとか○○をやってみたいというヤル気があるに越したことはありません。
ただ、そこまで入社する前に理想を掲げられていると会社側も「そんな期待に応えられるかな」と思うようになるんですね。
皆さんが採用する側になって考えれば分かります。会社サイドはA~Cの作業をしてもらいたいのに、志望動機にはD~Fの作業に希望を見出している求職者。
そうなると、何だか入社しても希望がかなわずこの人はやる気を失うのではないか・・と思う会社も出てきます。
これは僕の失敗でもあるんですが、むやみやたらにこちらの都合を押し付けない方が良いんです。やりたい事やヤル気に溢れた状態でも、最初にやる仕事は簡単なことから始まりますから。
主張が良いように取られればいいですが、最初からヒートアップしたヤル気は必要ないですよ。
志望動機に説得力を感じさせなければいけない
また説得力のある内容を志望動機に書いた方がいいという意見も聞きます。志望動機ですから、嘘八百を並べていると真実味が無くて怪しいという意味だからですね。
ただ説得力なんて文面からすべて把握することは出来ません。その根拠には、僕自身が過去に適当な志望動機で採用されてきたからというのがあります。
もちろん理想は会社側に「この動機は説得力があるな」と思われる事です。しかし会社側も、応募してくるすべての人材が本当の志望動機を書いているとは思うほどバカじゃありません。
やむを得ず働かないと生きて行けないので働く人だって多くいますからね。その証拠に、会社に入ったけど早く帰りたいし休みが待ち遠しい人がたくさんいます。
飾りというと語弊もありますが、説得力を感じさせるというより「形を整える程度」でいいのが志望動機だと思っておきましょう。
これくらいの心構えの方が、気持ちが軽くなって書けるようになりますから。
どんな業種にも応用できる志望動機を書くコツ
そうは言っても、志望動機を書く上で必要最低限に押さえるべきポイントはあります。これは僕自身も書いてきたことなので、コツとしてまとめてみますね。
抑えておくと志望動機がグッと楽に書けるようになる2点。
- ここ(応募企業)じゃないとダメな理由を書く
- 入社すると○○な事ができると伝える
これらを説明してみます。
ここ(応募企業)じゃないとダメな理由を書く
「ここに入社しないとダメだ」という動機が書かれてあると、採用率は上がります。僕はこれで採用されたこともあるので確信を持っています。
世の中には会社がいくつもありますが、同業種でも独自のこだわりを持った運営をしている会社がほとんどです。
会社のホームページなどを見ればわかると思いますが、他社との差別化は基本的に表に出ています。その他社との違いを見れば、ここじゃないとダメな理由に繋ぐことが可能。
飲食店などだと、お客さんを待たせることを嫌って出来るだけ早く料理を運ぶところがほとんどです。
それにもかかわらず、逆に待たせてでも最高の料理を提供する店もあります。
そういった会社に対して、
「お客さんには待ってもらってでも最高の味を提供するのが飲食の正しき姿だと思いました。私も同じ考えなので貴社でなければダメだと思いました」
このように書いたらどうでしょう?
少なくとも「この応募者はウチの店の売りを理解しているな」と思ってくれます。ポリシーや経営理念が同じ考えというのは気に入られるポイントですよ。
入社すると○○な事ができると伝える
入社後に役立てる内容を書くのもアリです。僕の実例だと、カウンセリング資格を取得していることもあり「人の心に寄り添うこと」が何ごとも重要だと思っているんですね。
そういった資格を活かせるよう、介護に応募した際などは「利用者さんの心に寄り添える介護ができます」とアピールしていました。
この思いが通じたのか、採用して頂くことに繋がりました。
もちろん、自分のできる事が分からない人もいるので、ここは使いようですが・・。
もっとシンプルに書いて、「体力に自信があるので仕事が覚えられるまでの間でもお役立ちできます」など雑務から強いアピールなども出来ます。
ちょっとした事でいいので、アピールできる内容を添える。志望動機も色々な形がありますが、「私は○○ができる。これを活かせるのは貴社です」といった切り口も使えますよ。
志望動機に書いてはいけない事
極論ですが、志望動機は書いてはいけない事を避けてしまえば見栄えはそれなりになります。書いてはいけない事を知らない人はいないと思いますが
- 給料や就労時間など条件が良かった
- 自宅からの通勤が楽
こういう仕事内容と関係の無いところで会社を選ぶことが無ければ問題ありません。僕も自宅近くだから選んだ仕事もありましたが、表向きは言いませんでした。
社会的なマナーや礼儀という意味になりますが、これを堂々と履歴書の志望動機に書いてしまう人もいます。
僕も若かりし頃は「お小遣いが欲しい」と書いたことがあったので・・。もちろん、学生時代だったのでそれくらいで良かったんですけどね。
これが20~30代になり、仕事をメインに生きて行くつもりの人なら危ない動機なので採用はされませんw客観的に「この動機は仕事に関係ないな」と思ったら気を付けて下さい。
どんな業種にも使える!志望動機の例文テンプレート
これから志望動機を書かれる方に、どんな業種にも対応できるテンプレートを用意しました。内容はそのままで、当てはめる言葉だけ変えて頂ければ使えます。
実は会社と縁がある
どういった切り口でもいいですが、応募企業との縁があるなら書いておくといいです。なかなか縁なんて無いと思うかもしれませんが・・。
お店で売られているような物を扱う企業なら
○○(貴社製品)を良く使っており、いつも身近にある存在なので安心できます。こういった日常にある安心感を、他のお客様にも伝えられる一員になりたいです。
こう伝えると、全く関係ない人が応募して来たようには思われません。
物でもサービスでも置き換えて使う事で、テンプレートの幅も広がります。全く使ったことが無いと突っ込まれて困るので、ハードユーザーみたいな言い方は避けるのがベターですよ。
会社の方針に共感する
共感されると人は誰もが嬉しく思います。少なくとも、「あなたの考えは理解できない」という対極の姿勢は聞きたくも無いですよね。
例えば、先ほども少し触れた話。
企業側に経営理念やポリシーがあるなら
貴社の顧客を大事にする理念に賛同いたしました。顧客を大事にすることは当たり前ですが、具体的に○○を重視している点に思わず共感させられています。
ぜひ同じ価値観・感性を共有できる会社で働いてみたいと思い応募させて頂きました。
こう書かれると、少なくとも「考えや波長が合う人」と企業側に思ってもらえます。採用担当者も、自社が褒められたと感じるのは間違いありません。使いやすいのでおすすめです。
高度なことに取り組んでいる企業だから
また企業を持ち上げるような志望動機を書くのも効果があります。どんな会社も「ウチがいちばんだ」と誇りを持ってるんですね。
僕自身もいくつもの場所で働いてきましたが、「ウチは他所と違うからね」と何度言われたことかwこういう「他より自分たちは上」と思いたい人が多いツボを突くんです。
貴社で行われている業務である○○は、難しい技術を取り入れておりレベルの高さに驚かされています。こういった難しい業務であるほど、頑張り甲斐があると思いました。
応募企業は他と違ってレベルが高いと伝えることで、「こいつ分かってるな感」が生まれます。自社を褒められた心地よさから、応募者を悪く思う人もいません。
少し工夫して、応募企業の良さを発見するのも一つの方法なので使ってみて下さい。
志望動機は、コツが理解できれば「作れる」
志望動機って何だか堅苦しくなりがちなんですが、行きつくところコツの問題なんですね。テンプレートをいくつか提示しましたが、まさにコツを覚えてしまえばいいだけです。
高尚なことを書かないといけない事もないですし、やりたい事やヤル気に満ち溢れている人だけがスラスラ書けるわけでもありません。
みんな、何となく書きにくいけど最善策を選んでいるだけとも言えます。
今回お伝えしたような例文は、組み替えて行けばいくらでも使えるのでこれから活用していくと動機に困る事もなくなるはず。
志望動機以外の履歴書の書き方については、他でポイントもまとめています。必要があれば参考にどうぞ。