仕事にやりがいを見出せなくて苦しんでいる人が多いですよね。そんな人は、仕事にやりがいを求めない方が絶対にいいです。
みんな「やりがい」という言葉に騙されてるんですよ。

質問の要約
- 仕事にやりがいを感じられない
- この状況はおかしい事なの?
ちょうど今の20~30代なら「仕事にやりがいを」と教わってきましたよね。少なくとも周りの大人から「仕事にやりがいなんか無いぞ」とは言われない環境。
しかし、そういった間違った教育の影響で質問者さんみたいな若者が増えているのも事実。「仕事にやりがいを持てない自分はダメだ」と言わんばかりに悩むんです。
そんな僕自身も、仕事にやりがいを見いだせずに苦しんだ一人。「やりがいが無いことをやっている自分は何なんだ・・」と責めてしまう。
ん~・・ぶっちゃけですけど、これ全部教育が悪いんです。今やりがいを持てずに働いている人は、価値観の再確認として読んでみて下さい。(関連:やりがいのある仕事の見つけ方)
Contents
「やりがいブーム」に踊らされてない?
僕は今35歳ですが、振り返ってみれば「やりがいのある仕事」は常に求めなければいけないと思って生きて来たんですね。
でも「仕事にやりがいを」ってある意味で、スローガンみたいなところがありました。
義務教育の段階から、「将来のやりたい事を見つけ頑張ろう。そこにやりがいも見出そう」と教わっています。こういう話を聞いて育つと、やっぱり若者は「やりがい重視」の価値観になるんですよ。
もちろんやりがいがあるに越したことは無いんですが、あまりにも重視され過ぎた「やりがい信仰」は常軌を逸するようになっています。
まさに、今の20代30代が「仕事にやりがいが無い」と悩む状況ですよね。長い歴史の中で、自分たちで職業が選べたり悩んだりすることが出来るようになったからこその悩みでもあるんですが。
歴史を辿ると、ただ働く場所があればいい時代に比べて裕福になったが故の悩みとして「やりがいの有無」が問われるようになっています。
こうして教育を通し大人がやりがいを求めたのも大きいんですよ。その「やりがいを重視」する大人たちが、みんなやりがいを持って働いていますか?という話。
大人たちですら出来ていないのに、やりがいだけが独り歩きしてしまった現状があると理解してください。やりがいがあって当たり前じゃないんですよ。
「仕事へのやりがい」は、労働条件の1つと認識せよ
そこでやりがいをどう考えるかですが、僕も悩んだ結果1つの結論が出ています。それは労働条件の一部に「やりがい」を入れるんです。
基本給
労働時間
人間関係
通勤時間
こういった感じで、労働条件に「やりがい」を入れるんですね。転々と仕事をしてきた僕の意見だと、すべてが揃うところなんてありません。
おそらく、皆さんの周りにも「一生ここで働きたい」というパーフェクトな環境なんて存在しないはず。どこかで労働条件に妥協するのが一般的ですから。
今までは「労働条件」という概念をやりがいに当てはめにくかったと思いますが、よく考えてみれば他の条件と同じであればいいなと思えるレベルなはず。
「何が何でもやりがいを」と仕事を求めると、それはそれで他の部分に負担が出ることはイメージできると思います。
「仕事へのやりがい」なんて、言ってしまえばそういうレベルの話なんですよ。教育やマスコミの影響に踊らされて、変に神格化し過ぎない方が良いんです。
その仕事、本当にやりがいがあるって言える?
僕がここまで「やりがい軽視」の姿勢を取っているのは、会社業務でやりがいを見つけるのは地獄だと思うからです。
例えば僕の過去の仕事。ピザ配達のバイトがありました。建前はいくらでもやりがいを生むんですよ。一般的ですけど
ピザを楽しみに待つお客さんの役に立てる
こういう話ってあるんですよね。まあ、人並みに考えると悪くはありませんが。ただ最初は良くても段々そうも思えなくなるんですね。
毎日ピザを配達してたら飽きはありますし、毎回のように「届けてお礼を言われてやりがいあるぜ!」とはならんでしょ?(笑)
常にやりがいを生み出すような仕事をしている人もいれば、ただ作業に加わっている人だって多くいます。そこにやりがいって・・夢が要らない人に無理やり「夢を持て」と説教してるだけなんですよ。
無理して「やりがいがあって楽しいよ」と仕事をしている自分を誤魔化したりする事にもなりがちです。ひねくれてるかもしれませんが、やりがいってそんなに必要?と疑う姿勢も重要という話。
仕事は「つまんねえし退屈だな」と思いつつやってもいい価値観を持て
無理にやりがいを持たないといけない若者は、その価値観に今も苦しみもがいて働いています。でもそういうのって、そもそもつまらないとか退屈な仕事を許容できない価値観から生まれてるんですね。
もういっそのこと、「つまんねえけどお金を貰えるからいいよね」という感覚でも素晴らしい生き方だという価値観を持った方が幸せです。
「やりがい神話」の影響で、ちょっと仕事に意欲を持てないだけでダメ認定をする社会の風潮が怖いくらい。やりがいなんて、大人たちが作った幻想でもあるんですよ。
キレイゴトに走り過ぎず「やりがいの無い仕事もあるよ」と言ってあげると、楽になって働ける人も多いんですけどね。何ごとにも意味づけされていく社会って窮屈!
毎日働いて、きっちり給料を貰えることだってふつうに素晴らしい生き方なんです。やりがい、生きがいはあるに越したことは無いですがw
「やりがいが無いとダメ」になったら、もはや宗教的な呪いだと気づくべき。「つまんねえし退屈」でも生きて行けるなら幸せですからね。
どうしても苦しい、やりがいが一番重要な労働観だと思うのであれば環境を変えたり勉強する事をおすすめします。